便秘-即効性を目指す鍼灸
(埼玉県 川越市)

(概論)
習慣性便秘とは、普段から大便が乾いて硬いために排便に困難を伴うことをいい、頻度は3~8日に1度程度のことが多くみられます。

また、頻度としては毎日排便できても、乾燥して硬いために排便に労力を要する場合や、便の状態は正常であっても、排便するために大変な力みを必要とするケースなども散見されます。

便秘が継続すると、様々な随伴症状が出てくる場合があります。便秘により胃腑の気の通りが悪くなるために飲食物の濁気が下りなくなり、腹部の膨満感・痛み・もたれ・吐き気などの他、場合によっては めまい・頭痛・食欲低下・眠れない・・・などの症状に陥る例もあります。また、痔疾や肛門の器質的症状に進行する例もみられます。

便秘は腸の伝導がスムーズにいかない症状ですが、原因として陽明の燥熱・津液の分泌不足・激しいストレス・うつ・働き過ぎによる生命状態の悪化などが考えられます。よって、五臓六腑と関係している場合が多いといえます。

(病因病機)
〇もともと陽気が旺盛な体質、辛辣酒酪な飲食などは熱を生じやすい特徴があります。また、風邪などにより高熱が出た後に余熱がたまると、肺燥や腸熱が生じます。いずれも生命維持に必要な潤い(潤滑油)が不足して下に送れないために、腸を滋潤することができず、大便が乾燥して排便困難となります。

〇不安や心療的なストレスが増えたり、座りっぱなしの仕事に従事すると、気血の鬱積が生じて、腸の運動障害が起こり、便を下に送れずに内停します。

〇働き過ぎによる生命状態の悪化、病の治療の後、出産後などは気血が不足します。陽気が不足すると、腸の伝導能力が低下して排便困難となります。陰血不足が津液に発展しても、腸の潤いが不足して便秘となります。

〇生来の体質が陽虚の人は身体を温煦する能力に乏しく、内に蓄積している陰寒が腸に影響を与え、津液も不足するために排便困難となります。

(弁証論治)
習慣性便秘は、実証と虚証に区分できます。実証には熱結・気滞が存在し、虚証には気虚・血虚・陰虚・陽虚がみられます。

1熱結便秘
裏熱熾盛、熱結腸道→胃腸積熱→熱結便秘
(症状)
大便は渇きコロコロになる、尿は茶色や酷い場合は赤っぽくなる、頬が赤くなることがしばしば、口が不自然に渇く、イライラする、腹部膨満感など。舌は濃い紅色、舌の付着物は黄色で渇き気味、押し返すような力強い脈
(施術方針)
寫熱生津通便
(ツボ)
天枢、上巨虚、内庭、三陰交、合谷、支溝、大都、照海

2気滞便秘
気機鬱滞・通降失常→気滞便秘
(症状)
大便が普通に出ない、胸がモヤモヤする、脇や横っ腹か張る、胃部のモヤモヤと膨満感、腸の張り、食欲低下
(施術方針)
順気行滞通便
(ツボ)
天枢、気海、上巨虚、太衝、行間、肝兪、
大横、合谷、陽陵泉、大腸兪

3気虚便秘
気虚体弱・伝導力の不足→気虚便秘
(症状)
大便の状態は正常でも伝導力の不足する、昼間の汗かき、体力低下、めまい、目のかすみ、顔色が白い、舌質は淡い、舌の付着物は白、脈には力がない
(施術方針)
補脾健胃通便
(ツボ)
足三里、脾兪、胃兪、太白、公孫
大腸兪、三陰交など

4血虚便秘
血虚体弱・腸導失潤→血虚便秘
(症状)
大便が兎糞状、顔色が黄色い、唇や爪が淡白、めまい、目のかすみ、動悸、入眠障害など
(施術方針)
養血潤渇通便
(ツボ)
足三里、三陰交、隔兪、脾兪、肝兪
血海、公孫、太白など

5陰虚便秘
虚熱傷津・大腸失潤→陰虚便秘
(症状)
大便が渇いて硬い、やせ気味、掌足の裏のほてり、咽喉の不自然な乾き、耳鳴り、腰や足のだるさetc、舌は紅、苔は少ない、脈は細くて速い
(施術方針)
滋陰潤渇通便
(ツボ)
三陰交、太渓、復溜、腎兪
大腸兪、関元、然谷など

6陽虚便秘
温煦不足・陰寒凝滞→陽虚便秘
(症状)
排便困難、頻尿、顔色が白い、身体が冷える、腹が冷える、精神不振など
舌は蛋白で力がない、脈は沈んで力が弱い
(施術方針)
温陽散寒通便
(ツボ)
神闕、関元、陰谷、命門、脾兪、志室など


※タイプ別区分は他にも多数ありますが、全てを網羅することはできないため、セオリー的なものを掲載しました。

ページの最初に戻る

よく見られる症状に戻る

トップ

Copyright(C)2005-2018  Nagashima Acupuncture Moxibustion Room(Tsutomu Nagashima) 埼玉県 川越市 長嶋鍼灸室 便秘