T大衆的アプローチと個人的アプローチ

@個人的アプローチ

(Aさん)
・主訴:生理不順、PMS、イライラ
・脈:弦、数、力がある
・舌:紅
・腹:胸脇苦満(特に左)
・経穴:肝兪と太衝に圧痛
以上を総合的に判断した結果、東洋医学的病名を肝気鬱結と弁証。
処方は
(鍼灸)太衝に瀉法(太谿又は照海に補法)

(Bさん)
・主訴:生理不順、PMS、疲労倦怠
・脈:細、数、右関が弱い
・舌:淡紅、胖嫩、歯痕
・腹:臍に動悸
・経穴:腎兪にシコリ、脾兪が弱い
以上を総合的に判断した結果、東洋医学的病名を肝血虚&脾気虚と弁証。
処方は
(鍼灸)太谿又は照海に補法、脾兪又は足三里に補法

AさんもBさんも主訴は生理不順とPMSですが、東洋医学的病名(弁証)が違うため、処方(施術)も全く違います。これを弁証論治といいます。 

A大衆的アプローチ

(Aさん)
主訴:生理不順、PMS、イライラ

(Bさん)
主訴:生理不順、PMS、疲労倦怠

AさんもBさんも主訴が同じだから処方も同じ。イライラや疲労倦怠は関係ない。

結論:@個人的アプローチ≠A大衆的アプローチ

(2012.07記)

U エネルギー源

私たちの活動の元となるエネルギーは、どこから得ているのでしょうか?

@先天のエネルギー(腎):生まれながらに備わっているもの+後天のエネルギーによる補充
A後天のエネルギー(肺):大気から得る
B後天のエネルギー(脾):飲食物から得る

@ABにより、私たちの活動エネルギーがつくられます。
東洋的な心身に変えていくことによって、@とAが増えますので、Bの占める割合が減っていきます。(「仙人が霞を食って生きる」言い伝えはここから来ています)

西洋科学的栄養学は「Bが全て」のように考えているようですが、生命体はそれほど単純ではありません。「1日に必要な熱量が〜calだから、蛋白質を〜g摂取して・・・」などという発想は、あまりにも単純すぎます。

@ABが占める割合は、個々人によって異なります。極端な人になると、食事らしい食事をしなくて済む人もいれば、逆に大食漢な人もいますので、一律にカロリーを決めることには無理があります。

私の心身も @腎気 が充実している時は A肺気 も充実する(肺は気の門、腎は気の根)ため、 B脾 の割合が減り、食が細くなります。そういう時の心身は、常に潤いに満ちているから面白いです。

西洋医学(科学)の枠の中だけで健康に過ごしていける人は問題ありませんが、そうでない人の場合、西洋科学の枠内に無理矢理に押しこもうとすると、生命状態に悪影響を及ぼすことがあります。西洋医学(科学)一辺倒な社会の弊害は、結構存在するものです。
(2013.03記)

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