冷房について

〇冷房は子宮トラブルの方にとって、身体によくありません。特に冷え性の人にとっては、致命的です。しかし、昨今の異常なまでの温度上昇は身体にとって大きな負担です。「もう少し冷房の温度を下げたいけど、このくらいで我慢しておこう。」というくらいが身体に良いといえます。 

〇かつて、わが国はここまで暑くありませんでした。特に温度が上昇するのは日中だけで、朝は少しヒンヤリし、夕方は夕立とともにヒグラシが鳴き、涼しい風が吹き込んで来ました(それほど昔ではありません。私は1968年生まれです)。そんな時は、自然の気持ちよい空気を肌で感じながら「夏も悪くないな」などと思ったものです。よって、過度な冷房で身体を冷やし、調子を悪くすることが今ほど多くありませんでした。

〇なぜ、過度な冷房は身体に悪いのでしょうか?考えてみたら不思議です。冷房で下げた温度が20℃前半だったとしたら、夏以外でもっと寒い日はたくさんあります。ましてや、冬には氷点下まで下がるわけですから、それに比較したら寒いうちには入らないはずです。答えは「夏は身体が暑さを発散する体制を整えているから」です。具体的に述べると、身体表面の皮毛(毛穴のようなもの)を開いた状態にしているところに、冷気が入ってくるため、直接身体内部まで冷気が入ってきてしまうのです。「だったら、冷気が入ってこないようにすればよいではないか」と思うかもしれません。しかし、身体(自然のものは全て)自然の四季の営みに合わせて稼動しています。冬は皮毛を収斂(縮こまり)し、寒気が身体内部に直接入らないようにガードしています。春と秋は収斂と弛緩(緩めること)を適度に調節し、暑くもなく寒くもない気候に順応しています。夏は冷気が入ってこないのが前提ですから、暑さを身体の外に発散できるように皮毛を開いた状態にしているのです。

〇このように、自然の事物、生物は四季の移り変わりに合わせて活動しており、自然(四季)を無視することは不可能なのです。心臓外科医で「神の手」と称される高名なお医者さんも、「生命は神がつくった神秘だ。その神秘にメスを入れることは本来好ましくない」とおっしゃっているそうです。それほど、自然(生命)の営みは尊いものなのです。その尊いものを無理に制御し、人間の欲望にとって都合の良いものにしようというのが、現代の我々の生活なのです。
 その結果、過度な冷房による冷え性 型、頭脳労働に偏って起こる激痛ストレス型、食生活の乱れによる吐き気型など、かつてない頻度で生理痛・子宮トラブルが発症しているのです。

〇人は放っておけば、楽な方を選びます。小生などはその典型です。運動はかったるいし、おいしいものや甘いものはたくさん食べたい、暑いのは嫌だから冷房の中に閉じこもっていたいし、汗水たらして働くよりもパソコンでいろいろなことができたら便利です(お仕事でパソコンを使用している人はその限りではありません。パソコンによるストレスは充分承知しています)。こうした我々に潜んでいる欲望が、生理痛・子宮トラブルや生活習慣による不調として身体を蝕んでいるのです。

〇不幸中の幸いとして、生理痛・子宮トラブルに悩まされている人は、これらの生活習慣を変える良いチャンスをつかんだといえます(言い過ぎであることは承知しています)。もちろん、「生活習慣による生理痛・子宮トラブル」という言い方が全ての人に当てはまるわけではありません。きちんと摂生しても、生理痛・子宮トラブルに悩まされている人もいます。しかし、大半の人は元々の素因に生活習慣が加わって発症しているといえます。

〇生理痛・子宮トラブルに悩んでいる皆さんは、それらの欲望に逆らってみてください。いつも、おいしい物を食べている人は、たまには味気ない食事をしてみてください。いつも夜更かしをしている人は、たまには眠くなくても布団に入ってみてください。そして、全ての人が足を使った運動を実践してみてください。きっと、今まで感じられなかった変化(自然の力、生命力)が、身体からよみがえって来るのを感じられると思います。そのよみがえって来た感覚を、日々大切に養い育てていってください。数ヵ月後には、生理痛・子宮トラブルもずっと楽になるでしょう。そこに鍼が入れば、もっと早く楽になることがてぎます。

〇こうした生活習慣の改善は、生理痛・子宮トラブル対策のみではなく、全ての現代病を予防することにつながります。アリ(生理痛・子宮トラブルに悩みながらも、克服するために摂生する人)はキリギリス(生理痛・子宮トラブルを経験せずに不摂生する人)を追い抜くことができます。小生もこの仕事をはじめてから、努力して追い抜いていく人を見てきました。「努力はきっとうそをつかない」実例を見てきました。どうか、ご自分を信じてがんばってください。

〇こんなもの(生理痛・子宮トラブル)のために、人生の多くの時間を台無しにされるのはやめましょう。どうか、生理痛・子宮トラブルにめげずに、尊い人生を生き抜いて行こうではありませんか。
  

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