産後-即効性を目指す鍼灸
(埼玉県 川越市)

出産や流産という行為は、女性にとって大きなエネルギーの漏出となります。母体の生命力の一部をちぎって、現世の子供や天国の子供に分け与えた訳ですから、母体のエネルギーは直接的に減少することになります。たとえて言うならば、何回分もの月経が一度に起こるのに似ています。女性の一生の中で、ここまで大きく気血を外に出す機会は、それ程ないでしょう。そのため、産後の問題はエネルギーの減少をいかに鍼灸で補うかによって、予後が変わってきます。

T気血虚弱 

(症状)全部が当てはまることはありません。五行色体表を参考にしながらお読みください。

・疲労感・・・日常生活における活動力は脾(≒胃腸)が主ります。飲食物→(脾)→エネルギー生産・・・の機能が健全であれば、産後であっても極端に疲れることはありません。
・食欲不振・・・上記と同じです。
・腹部の隠痛、喜按、お腹が張る・・・激しい痛みではありませんが、(波があって)痛い時にはシクシクとした痛みが生じたり、お腹が張ったりすることがあります。うつ伏せでお腹が床に着くようにして横になると楽です(喜按)。
・悪露の問題・・・生殖器が充満していないため、色や質も希薄です。
・髪に力がなくなる・・・髪は血(けつ)の余りです。髪は、五行色体表では腎(生殖器・腰から下全般)に所属します。産後は腎精不足となりがちです。
・動悸・・・腎は根、心は華(はな)です。生命力の根(生殖器)がうつろになると華が重くなり、支えることができません。
・不眠・・・不眠は直接的には心の問題ですが、根底では腎(生殖器)が関与しています。
・呼吸器や皮膚の問題・・・気虚≒脾肺気虚です。皮膚は皮毛ですから、肺に所属しますが、「肺は気の門、腎は気の根」ですから、根では生命力の根(腎)が関与します。
・便秘・・・潤い不足によります。血とは自動車に例えればエンジンオイルです。オイルが不足すると腸の潤いも不足して枯渇するため、スムーズに動きません。
・軟便、下痢・・・・・・気虚≒脾肺不足。脾≒胃腸。
・排尿の問題・・・大小便を主るのは腎です。腎とは生殖器+腰から下全般を主る役目を果たします。産後の症状の特徴です。
・昼間汗をかきやすい・・・エネルギー不足により固摂機能が低下します。
・夏でもないのに寝汗をかく・・・陰(血)虚により、エンジンオイルが不足した時の症状です。
・乳汁不足・・・気血不足から生じます。補法により改善する可能性があります。

(鍼灸による施術方法)

・血虚・・・補血(三陰交、照海、太谿、復溜)(鍼)
・陰〃・・・滋陰(照海、太谿、復溜)(鍼)
・気〃・・・補気(脾兪、太白、陰陵泉、足三里、合谷、太淵)(鍼灸)
・陽〃・・・温補(三陰交、照海、関元)(灸)

(参考)
「産後に生理痛が楽になった」という声を耳にします。これは出っ張りの部分が胎児と一緒に外に出た(削がれた)ため、実の部分が引っ込んだことによります。ただし、虚の部分も削られるため、生命力全体としては弱くなり、虚もきつくなります(本虚標実=虚と実の同居)。 

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