便秘-即効性を目指す鍼灸
(埼玉県 川越市)


Ⅰ社会通念的な考え方

(便秘)
大便が長時間にわたって大腸の中から動かず、大便の水分割合が少なくなって硬さを増し、排出する際に困難な場合をいいます。便秘の定義には2つの要素が存在します。一つ目は頻度です。明確な定義はありませんが、3日以上にわたって排便がない場合は便秘と称することが多いようです。2つ目は当人の感じ方です。排便がなかなか出なかったり、大便が残って出ないような感覚がある場合は、頻度が低くなくても便秘と称することがあります。
(便秘によるマイナス面)
排便時の苦しみはご承知のとおりです。それ以外では、病気と関係がある便秘です。現代の西欧化した食生活と運動不足の環境下では、便秘に苦しむ人も多いといわれています。便秘により大腸が不活性になると、大腸の病気も増えるとの見方がありますし、大腸の病気になったことから来る便秘もあります。
(分類)
機能性と器質性があります。機能性便秘では、けいれん性、弛緩性、直腸性などがあります。その中でも弛緩性は最も多く確認できます。腸管全体に力がなく、だら~んと緩んでしまい、キュ~ッと締まらないため、腸内容物を送ることができません。
けいれん性は、腸管が過緊張し、腸の内容物をスムーズに送れない状態です。兎糞様の便が少量出ますが、大腸内に残っている感覚があります。よくあるタイプとしては過敏性腸症候群(交替制)に伴うものです。直腸性は腸の壁の排便反射に異常があり、大便が直腸に来ても排便反射が起こらずにとどまるものです。別名、習慣性便秘のことであり、排便を我慢しているときなどにも起こります。
(機能性便秘への対応)
このタイプは、重篤な病気に発展することはありません。しかし、アルコール・カフェイン・自分自身にとって苦手な食べ物・運動不足・環境因子などを改善することにより、便秘も寛解することがあります。

Ⅱ東洋医学的な鍼灸の立場から
生命力の強い人が便秘になると、極めて不快な症状としてあらわれます。これを実証といいます。大腸にこもった余分な熱を捌く、腸管の水分を補う、などの方法により改善を図ります(鍼の適応)。
いきんでもなかなか出ない、やっと出したらひどく疲れた、などの症状がある場合は虚証といいます。腸の生命力が低下していることが原因と考えられるため、腸の力を補います(鍼または灸の適応)。
なお、虚証の場合、普通の硬さかまたは軟便にも関わらず、肛門に便が残ってスッキリしない場合があります。この場合も腸の力が弱っていることが原因です。やはり、腸の生命力を補うことが必要です。

(鍼灸)
鍼灸施術を虚証の便秘の方が多いです。肺・脾・腎を中心に弁証し、鍼または灸にて施術します。


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