エ | |
1五行 | 金 |
2五季 | 秋 |
3五臓 | 肺 |
4五腑 | 大腸 |
5五官 | 鼻 |
6五主 | 皮毛 |
7五志 | 悲 |
8五声 | 哭 |
9五気 | 燥 |
10五色 | 白 |
11五味 | 辛 |
12五指 | 親指 |
13陰経 | 太陰・手 |
14陽経 | 陽明・手 |
15五情 | 魄 |
16五液 | 鼻汁 |
17五支 | 息 |
18五変 | 咳 |
19五方 | 西 |
20五役 | 声 |
21五不足 | 息利少気 |
22五時間 | 日入 |
23五目部 | 白目 |
24五時 | 夕方 |
こちらの
(東洋医学的な肺の働き)
呼吸器を通して大気を吸う→大気エネルギーを吸収する→(
ただし、西洋医学と東洋医学では、概念が共通する場合と全く異なる場合があるため、注意が必要です。西洋医学的には肺に何の問題もないし、呼吸器の自覚症状は一切ない。しかし、東洋医学的な見方をすると肺の生命力が落ちている、ということも当たり前にあります(例として、エネルギーが走行するルート(経脈)に問題が生じている場合など)。
以下のような症状について、すべてが当てはまることはありませんが、
(肺虚タイプの症状や特徴)
1 日常的にみられる特徴や症状など
2 病的状態としてあらわれやすい症状
(養生法)
セルフケアにより可動域を広げる
自分の身体に灸をする場合
鍼灸施術によるアプローチ
(
1日常的にみられる特徴や症状など
(ア)呼吸が浅い感じがして、不快な時がある。
21五不足は息利少気です。
(イ)疲れると声がかすれる。
肺の力が伴わない声は、力のない声になります。20五役
(ウ)軟便や下痢・便秘など、便通異常がある。
大腸は副肺臓です(4五腑)。また、
(エ)歯茎が荒れやすい。歯周病になりやすい。
下歯は大腸(副肺臓)の生命力が関係しています。また、上歯は胃の生命力が関係しています。肺(大腸)と胃の関係も深いものがあります。
(オ)痰が絡む。
「
(カ)雨の日に電車に乗っていると気分が悪くなる。
湿度が高いと呼吸器に悪影響が及びます。
(キ)起きていると何ともないが、横になると呼吸がおかしくなることがある。
肺の性質として、適度に緊張している方が調子が良い場合があります。横になると緊張が緩むために起こる症状です。
(ク)仕事が休みの日は調子が悪い。
肺の性質として、適度に緊張している方が調子が良い場合があります。休日は緊張が緩むために起こる症状です。
(ケ)
この辺りは肺の領域です。肺を護るための現象かもしれません。
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2病的状態としてあらわれやすい症状
(ア)身体がかゆい(
肺は皮毛(≒皮膚)を
(イ)咳
咳は呼吸器が関係しています。慢性的な咳の症状に陥っている人もいます。
(ウ)喘息
上と同じです。慢性的な喘息の症状に陥っている人もいます。
(エ)息切れ
肺の生命状態が、必ずしもスムーズではありません。
(オ)鼻づまり
鼻は肺の
(カ)鼻水
上と同じです。16五液
(キ)痔疾
大腸は副肺臓(4五腑)です。肛門は大腸の続きです。
(ク)
風邪はまず呼吸器から侵入します。
(ケ)
肺・大腸のエネルギー不足により起こる症状です。五十肩では、強烈な痛みとなる場合があります。
(コ)首を横に向けると痛みが走る(寝違えなど)
肺・大腸のエネルギー不足により起こる症状です。ひどい寝違えなどでは、首を動かせなくなります。
(サ)上を見上げると痛みが出る(寝違えなど)。
肺・大腸のエネルギー不足により起こる症状です。ひどい寝違えなどでは、首を動かせなくなります。
(シ)「気をつけ」の手の位置で、上肢を内側にひねると肘が痛む。
手の陽明大腸経(てのようめいだいちょうけい)または手の太陰肺経(てのたいいんはいけい)という
(ス)顔面神経麻痺
手の陽明大腸経(てのようめいだいちょうけい)というエネルギーのルートは、顔面を通っています。大腸は副肺臓(4五腑)です。
(セ)顔面の痛み
上の(ス)と同じです。
(ソ)非定型歯痛、非歯原性歯痛
下歯は大腸、上歯は胃の生命力が関係しています。
(タ)嗅覚に異常が出る
臭いは鼻でかぎますので、呼吸器と密接に関係しています。東洋医学では「嗅(きゅう)は肺がつかさどる」といいます。
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(養生法)
(ア)全てに共通する養生法を実践する。
こちらをごらんくだい。
(イ)辛い飲食物を適度に摂る。
適度に辛いものを摂ると肺の生命力を旺気します。過ぎると肺を弱くします。(11五味)
(ウ)苦い飲食物は控えめに。
苦い飲食物は
(エ)肺に効く飲食物を摂る。
アブラナ、小松菜、シソ、玉ねぎ、にら、人参、ネギ、パセリ、ピーマン、三つ葉、ラッキョウ、ショウガ、ニンニク、銀杏、里いも、春菊、ソラマメ、白菜、山芋、鶏肉、豚肉、豆乳、大根、カイワレ、きゅうり、ごぼう、レンコン、ワラビなど。
(オ)上半身の運動をやり過ぎない。
上半身の筋力トレーニングなどをやり過ぎて、呼吸器を痛める例が散見されます。やり過ぎに注意しましょう。
(カ)猫背など、胸を圧迫する姿勢を控える。
車の運転や座り仕事などで猫背になったり、うつぶせ寝などが癖になって、胸部を圧迫する習慣がつくと、自然な呼吸ができず肺に悪影響が及ぶことがあります。
(キ)真冬の深夜の冷えた空気に気をつける。
冬に首筋がスースーする人は、肺に弱点がある可能性があります。特に深夜0時〜2時頃は冷え切った空気を吸うことになり、肺に負担がかかるかもしれません。
(ク)息をとめる習慣をつけない。
極度の緊張や集中により、息を止める習慣をつけると、自然な呼吸ができず肺に影響が及ぶ可能性があります。ゆったりとした自然な呼吸が理想です。
(ケ)大気汚染に気をつける。
排気ガス・工場の煙・チョークなどは、住んでいる地域や職業によっては避けがたいものですが、できるだけ気をつけた方が良いでしょう。
(コ)息切れ運動のしすぎに気をつける。
息切れ運動は心の臓みならず、肺の臓にも悪影響が及びます。適度に心肺を鼓舞する運動は良いですが、やり過ぎは逆効果です。個々人にあった運動の程度や、質を考えましょう。
(サ)冷房や扇風機をかけた状態での就寝に気をつける。
冷房や扇風機をかけっぱなしで寝ると、呼吸器に悪影響が及びます。設定温度や風の強さに注意しましょう。
(シ)マスクのつけ方に注意する。
自然な呼吸を妨げる可能性があります。難しい問題ですが…。
(ス)便秘や下痢に気をつける。
大腸は副肺臓(4五腑)です。大腸の状態を健全に保つことは、肺の健康につながります。
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セルフケアにより可動域を広げる方法
2病的状態としてあらわれやすい症状のうち、身体の痛みのために可動域が制限されている場合、セルフケアにより可動域を広げられる可能性があります。
このページの症状の場合、手の太陰肺経(てのたいいんはいけい)または手の陽明大腸経(てのようめいだいちょうけい)に所属するツボが選択の候補になります。
(1)鍼の代わりに何を使用すればよいか?
刺さる鍼の場合、例え
金属粒の貼付の場合、主に可動域を広げる効果を期待できる場合があります。
それでも、貼付する時間の長さなどにより、リスクはゼロではありませんのでご注意ください(実際の運用例のページ)。
(2)どんなツボを使用するか?
太淵(たいえん) 尺沢(しゃくたく)
二間(じかん) 曲池(きょくち)
自分の身体に灸を据える場合
セルフ灸についてをご覧ください。
どんなツボが候補に挙がるか?
一例として 太淵(たいえん) 合谷(ごうこく)
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鍼灸施術によるアプローチ
(1)生命状態を
(2)ツボを通して
ツボ
↓
肺の臓、大腸の腑
↓
他の臓腑(五臓六腑)
ツボとは、
(甲)手の太陰肺経(てのたいいんはいけい)
→ツボを通して肺の臓へ通じるエネルギーの通り道(=
(乙)手の陽明大腸経(てのようめいだいちょうけい)
→ツボを通して大腸の腑へ通じるエネルギーの通り道(=
〇
〇
※施術が奏功すれば…
(3)五臓六腑が活性化して
(4)不足していたエネルギーを生産し、体の隅々まで流す。
(5)元気が出て自然治癒力が活性化し、当該症状(または部位)を修復する。
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